何の議論でもそうだが、特に教育に関する議論は「すれちがい」が発生しやすい。
なぜなら、誰しもが教育したり教育されたりした経験がある。
そして、自己正当化の欲求もあって、その経験を絶対化しやすい。(逆に徹底的に自己否定するケースもあるだろう)
ちまたに、「私の教育論」みたいな本がワンサカ出版され正反対のことを言っていたりするのも、このことが理由だ。
いじめも同じで、人によって経験も異なり、「いじめ」といったときのイメージが違うから議論がすれちがう。
また、A君のイジメ解決に通用した方法が、B君ではまったく通用しないということが多々ある。
これは、この世に同じ子ども、親、教師、状況は存在しないというあたりまえの事実からくることだ。
だから、いじめ解決に「いつでもどこでも誰にでも通用するマニュアル」が存在すると考えるのが一番危険なことだ。
その上で。解決のため多くの場合、有効だと考えられる手立ては存在する。
それは第三者を介入させること、特に最終的に警察や法を介入させることを辞さないというスタンスを持つことだ。
暴行といった明らかな犯罪行為に対しては、すぐに病院に行かせ診断書を書いてもらう。
難しいのは、無視、ハブる、「死ね」等の悪口など、コミュニケーション系いじめだ。
いつどこで誰にどんなことを言われたか、されたか、詳細に日記や記録をとるように言う。
可能なら、いじめの様子を録音させるのもよい。
子どもが心に傷を負って鬱状態になっていたりしたら、カウンセラーに相談したり病院に行くべきだ。
診断書や記録などの証拠類は、出るトコ出るときに役に立つ。
こういったものをそろえて、まずは教師や学校に言う。
よく教師に相談するとイジメが悪化したり地下に潜伏するのでよくないという意見がある。
たしかにそういうケースもあるが、統計的には教師に相談して、いじめが解消されたケースの方が多い。
気をつけるべきは、教師や学校の事なかれ主義だ。「もうすこし様子をみてみましょう」というヤツ。
いじめっこの停学、出席停止も含めた、目に見える具体的な対応を要求すべきだろう。
それでダメなら、教育委員会、弁護士、地元の政治家などに相談する。
最終的には、警察に介入してもらったり、法で裁いてもらう。
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