>>29 包皮は性交時、亀の首の周りにあるひだ状の皮膚に似た役割を果す。
ペニスが膣に挿入されると、包皮は膣壁に密着して余り動かない一方で、陰茎海綿体と尿道海綿体は包皮の中をスライドする。
この「鞘の中にもう1つの鞘がある」という配置構造は、膣内での摩擦や愛液のロスを最小限に抑えながらペニスを動かし、
膣とペニスに刺激を与えることを可能にする。
ペニスを膣から少し後退させると、亀頭冠(きとうかん)の裏側に包皮が寄り集まるのだが、この時、ペニスの中で
最も高密度に神経受容体が集まり敏感な包皮の先が、これまた亀頭の中で最も敏感な亀頭冠に接触する。
ペニスを更に後退させると、強い刺激を受けるのでブレーキがかかる仕組になっている。
このため、無傷男性のピストン運動は小幅で小刻みである。
包茎手術では33〜50%の包皮が切除されるが、割礼男性はその分、陰茎海綿体と尿道海綿体がスライドできる包皮が減る。
結果、膣壁に直接ペニスをこすりつけることになるので、摩擦抵抗や摩耗が増え、しばしば人工の潤滑剤が必要となる。
加えて、包皮が少ないと、一方向弁として設計されている亀頭冠はペニスが後退する度に膣から愛液をかき出してしまう。
包皮完備のペニスと違って、この後退を制限するセンサーもない。
また、神経受容体には射精を誘発する機能が備わっているが、包皮が切除されたペニスは、神経受容体もその大部分が
包皮と共に取り除かれているので、その機能自体も無い。
これら受容体の喪失は亀頭、陰茎海綿体、尿道海綿体が受ける強い圧力と喪失した(受容体の)繊細な感覚との間に
アンバランスをもたらす。
このアンバランスを補って射精に至るためには、割礼男性は女性の膣にペニスを大きく出し入れすることで、
亀頭、陰茎海綿体、尿道海綿体を強く刺激する必要が出てくる。
その結果、女性の膣内からは愛液がかき出されて乾くことで痛みを感じる上に、恥丘とクリトリスへの継続的刺激も
減ってしまい、オーガズムに達し難くなる。
(米・豪研究より)
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