例えば酒井法子の子供の心理を考えてみる
ある日を境にこれまでの裕福で華やかな生活は一変
自分の両親が犯罪者であったことがわかり
そして豊かな生活が実は嘘で塗り固められた空虚な幻であったことを知ったとき
まだ少年であった彼はいったいどんな気持ちを抱くのだろう?
実は自分、波瀾万丈な少年時代を送っていたのだけど、なんと当時の記憶がほとんどない。
少年期から青年期にかけては社会にうまく適応できず、自殺をはかったり、他者に暴行を加えたり、
ひきこもったり保護施設に放り込まれたりといった際立った事件を自ら引き起こしてしまったが、
虐めた相手の頭部から吹き出す真っ赤な血、少年課の刑事や弁護人の顔や声、
自分の手首からあふれ出て止まらない血や、小便と大便で真っ黒に汚れた自分の布団、
それらの映像と匂いの記憶しか蘇ってこないのだ。
どうしても思い出せないのが自分の感情。他人からよく、君には表情がないねと言われるが
もちろん面白ければ笑うし、失礼なことをされたら激しく怒るだけの感情があることは自覚している。
しかし家族が崩壊のときや非行に走っていた当時の自分を思い返す時、
そこに自分の存在感が見出せないのだ。想い出というものが霧のようにかすんでしまうのだ。
自分の手元には過去を呼び戻すための幼少期の写真もなければ想い出の品も無いが、
不意に見つけた酒井法子の家族写真には何か胸を突き刺すような刺激を覚えた。
当時の自分の存在=当時の気持ちの在処を確かめる手がかりになるように思ったのだ。
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