高校生の頃、自分で言うのもなんだが可愛い系男子数人でとある過疎気味な地方に
出かけていた。
時間の流れすら遅く感じる居心地のいい田舎の小さな商店の通り、昼飯を食いに
目についたちょっとコジャレた喫茶店へ入った。
扉をあけると髭の素敵なイケメンマスターが「いらっしゃいませ」のあと自分たちを
見るや目が輝き明らかにテンション上がったのがわかった。
他に客はなくマスターはニッコニコでめっちゃ丁寧に席に案内するや
いそいそと豪華なオーディオに火を入れ小粋なジャズを流し始めた。
自分たちは「なに?このVIP待遇は!?w」状態でポカーン
注文して食事をしながらも他に客はまだ入ってなくマスターめっちゃ接近、
「どこから来たの?」から始まり話が弾む弾む…マスターめっちゃ嬉しそう楽しそう。
当時は普通に地域特有なのか気さくで人好き話好きなんだろうなって思ってたけど
今はそうじゃなかったことがハッキリ解った。
マスター、男の子が大好きだったんだということを。
ビックリするほどわかりやすい反応だったのに当時はイマイチわからなかった。
自分が近い年齢になって初めて理解できたこと…
理解できるってことは… なんだが…
自分の気持ちに素直で嘘が無い人って凄く良い笑顔なんだなって感じたのを
ふと思い出した。
そんなふうに歳を重ねて死ぬまで笑顔を失いたくないって思った。
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